2024.11.07

加入率は実に7割!メルセデス・ベンツ延長保証の中身とは

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普段の生活ではありがたみを感じませんが、万が一のトラブルやケガなどの際に心強い味方となってくれるのが、保証や保険です。メルセデス・ベンツの正規輸入車は新車に3年、認定中古車では2年の保証が付きますが、さらに有償で保証期間を延長ができるのをご存じでしょうか。ここでは、安心・安全を提供する延長保証について紹介します。

 

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ナビの故障で60万円、エンジントラブルで200万円も

病気で入院した際すぐに一時金が支給され生命保険のありがたみを感じたライターの萩原です。

 

家電などで保証期間が過ぎたとたんに故障する、“●●タイマー”という都市伝説を耳にすることがあります。真偽はともあれ、たったの数ヶ月や1年では足りないと最近ではメーカー保証に加えて有償で家電量販店による延長保証を設定していることが多く、万が一に備えて多くのユーザーが利用しています。

 

その事情はクルマも同じ。

 

メルセデス・ベンツでは、「メルセデス・ケア」と呼ばれる保証プログラムを用意しています。新車の場合、購入から走行距離無制限で、修理からメンテナンスまで3年間無料でサポートする「一般保証/メンテナンス保証」をはじめ、24時間・365日のトラブルに備えた「24時間ツーリングサポート」、そして地図データ/COMANDソフトウェアの「無料更新サポート」が用意されています。

 

またサーティファイドカーと呼ばれる認定中古車の場合、2024年6月以降に購入した車両は、走行距離無制限の2年保証が付いています。さらに初年度登録からの(=新車時から数えて)5年間は、点検、定期交換部品や消耗部品の交換・補充を行うメンテナンスサービスの「サービスプログラム(メンテナンス)」をはじめ、万が一の故障の修理(一般保証)からドライブ中のトラブルに対応する「24時間ツーリングサポート」などを含む保証サービスの「サービスプログラム(保証)」が付いています。

 

いずれも充実した保証とサービス体制が魅力ですが、ここは前述した家電でいうところのメーカー保証の部分。実はメルセデスでも保証期間が終了しても安心して乗ることができる延長保証サービスが用意されているのです。そこで今回はメルセデス・ベンツ中野サーティファイドカーセンターの元地英寿さんに、メルセデス・ベンツの延長保証についてお話をうかがいました。

 

▲取材に応じてくれたメルセデス・ベンツ中野サーティファイドカーセンターセールススタッフの元地さん

さっそくですが元地さん。「メーカー保証期間が終了したあとに大きなトラブルに見舞われた。もしも延長保証に加入していればカバーできたのに…」という話を聞いたことがありますか?

 

元地:さいわい私のお客様ではいらっしゃいませんが、ナビゲーションが壊れて60万円の修理費用がかかったというお話や、エンジンの高圧ポンプが故障して修理に200万円必要ということで、新車に買い替えられたというお話は聞いたことがあります。延長保証にご加入いただく際の金額は車種によって異なりますが、エンジン関係の故障となると修理に100万円以上かかるケースは少なくありません。これらの修理は極めてまれなケースにはなりますが、延長保証にご加入いただくと安心だと思います。

▲極稀なケースにはなりますが、ナビゲーションが故障して60万円の出費ということもある(写真は本文と関係ありません)

たしかに200万円もの修理費用となると新しいクルマも検討したくなります。というわけで、延長保証の詳細について紹介しましょう。

気になる延長保証の中身とは?

 

メルセデス・ベンツの正規販売店で販売した車両の延長保証は「保証プラス」と「認定中古車保証プラス」の2種類が用意されています。

 

「保証プラス」は、新車保証のメルセデス・ケアの3年間(一般保証、24時間ツーリングサポート、メンテナンス保証)が終わった後も、そのうちの「一般保証」と「24時間ツーリングサポート」を2年延長して提供する有償のサービスです。

▲保証プラスの会員証

「一般保証」は、メルセデスに精通したサービススタッフが点検整備を実施し、ユーザーのクルマを最適な状態に保ちます。またクルマを構成する純正部品の材料、または製造上の不具合が発生した場合、サービス提供期間内ならば、無料で修理対応します。

 

そして「24時間ツーリングサポート」は、運転中の万が一のトラブルの際、24時間・365日、経験豊富なオペレーターが待機し、さまざまなサポートを行ってくれるサービスです。

 

申込期間は、新車登録日から36ヶ月目の法令及びメーカー指定点検の実施前まで。つまり初めての車検前まで申込みが可能です。しかし加入時期に応じて利用料金が変わるので、もっともリーズナブルなタイミングとなる新車購入時に申し込んでしまうのが賢い選択と言えるかもしれません。

 

ちなみに、加入対象車種はメルセデス・ベンツ日本が輸入し、日本国内で販売されたメルセデス・ベンツ車両(メルセデスAMGを含む)、かつ日本国内で自家用乗用車として使用されている車両のみです。また、申込み時期が新車登録後12ヶ月を超えている場合には、指定サービス工場で法令および当社が指定する定期点検整備を受けていることが、車載の整備手帳にて確認できる車両となっています。

 

▲認定中古車保証プラスの会員証

では、中古車の場合はどうでしょうか。

 

「認定中古車保証プラス」は2年間走行距離無制限で、万が一の故障の修理からドライブ中のトラブルの際のサポートまでカバーする延長保証です。

 

その内容は、新車登録から3年以内のメルセデス・ベンツ認定中古車について、メルセデス・ケアで提供している内容のうち、「一般保証」「24時間ツーリングサポート」を初年度登録から満5年まで継続して行うサービスです。利用料金は、メルセデス・ケアの終了後、認定中古車保証プラスに切り替わるため、新車登録後5年間までの残り期間に応じて変わります。

▲エンジンの故障ではまれに100万円以上の出費もありえる(写真は本文とは関係ありません)

この「保証プラス」「認定中古車保証プラス」にくわえ、メルセデス・ケア終了後も2年間は「法定点検」や「定期交換部品/消耗部品の交換・補充」などのメンテナンスが受けられる「メンテナンスプラス」というパッケージも用意されています。また、故障や修理などでけん引が必要となった場合、原因箇所の部品と不具合の修理費をカバーする「ツーリングサポート保証プラス」もラインナップ。

 

ちなみに、これら延長保証はセットで加入するのがお得。「メンテナンスプラス」と「保証プラス」がセットになった「メンテナンス&保証プラス」なら、別々に加入するより2万円リーズナブルです。

 

保証というのは、何もないときには空気のような存在でまったくありがたみを感じませんが、万が一の際には心強い味方となってくれます。

 

最後に、前出・元地さんに「どれくらいのユーザーがこの延長保証を利用されていますか?」とたずねたところ、実に約7割のお客様が加入されているとのこと。やはり万が一の故障した際の費用を考えれば、安心・安全を提供してくれる延長保証の費用は必要経費だと考えていらっしゃる方が多いということでしょう。みなさんもご購入の場合は、ご検討ください。

 

(萩原文博)

萩原文博(はぎはら・ふみひろ)

AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ制作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。

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