2023.03.20

【スタッフおすす飯】味はモチロン、メニューも豊富!長年、地元とプロレスラーに愛される「レストラン 香港」【メルセデス・ベンツ中野 豊島サービスセンター】

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わざわざお休みを使ってディーラーに来てくださったのですから、ぜひご近所散策も楽しんでいただきたい。そんな想いでお送りしている「スタッフおすす飯」。宮園輸入車販売各拠点のスタッフが日ごろから愛用している飲食店をご紹介する連載企画です。今回は豊島サービスセンターからクルマで5分の「レストラン 香港」さん。ぜひとも修理や点検の行き帰りにお立ち寄りあれ!

 

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恥ずかしながらダイエットを再開した”グラノーラ・岩崎”です。

早いもので宮園輸入車販売がブログを立ち上げて10ヶ月。「読者からの反響が高いのはグルメ記事」ということで、好評連載の「スタッフおすす飯」もさらなる高み(?)を目指すべく、第5回の推薦人は社歴35年のわたくし岩崎が担当させていただきます! 今回紹介するのはメルセデス・ベンツ中野 豊島サービスセンターから徒歩12分(クルマで5分)にある「レストラン 香港」さん。そして豊島サービスセンター周辺でのグルメ取材といえば、「宮園グルメ隊長」の異名をもつ鎌倉隆史所長を同伴させないわけには参りません。

▲実は前回の「割烹・定食 さがら」にもちょっと出演していた豊島サービスセンターの鎌倉所長

というのも、鎌倉と香港さんの40年を超えるお付き合い。同店の創業は昭和45(1970)年3月で、2023年にはなんと54年目。マスターいわく「お客様の95%は地元の常連さん」という地元に愛されるハートフルなお店なのです。なかでも「鎌倉くんは少年時代から家族ぐるみのお客様だよ」という間柄。わたし自身、この日は久しぶりの香港訪問なのでいやおうなしに期待は高まるのでした。

▲都営大江戸線の落合南長崎駅から徒歩5分「レストラン 香港」

▲洋食レストランといえばやっぱりコレ!昭和世代にはたまらないショーケース・ディスプレー

さっそく店内に突撃すると、鎌倉のあいさつに「どうも~」と気さくに応じるスタッフのみなさん。しかしホッコリしたのもつかの間、やや早めの時間帯にお邪魔しましたが店内はほぼ満席です。というわけで、お店のウリでもある掘りこたつ席へ。団体客にうれしいこのスペースは、本来12名まで利用可能なのですが、残念ながら現在感染症防止策への取り組みで半数での利用をお願いしているのだとか(取材時)。とにもかくにも取材班5名はゆっくりと足をのばしつつ、我先にとメニューを奪い合うのでした…。

▲「本日のサービスランチA チャーハン弁当(お味噌汁付き)」。これだけのボリュームで750円!

若手のホープ・佐藤がチョイスしたのは「本日のサービスランチA チャーハン弁当」、この日のおかずはヒレカツ2枚をはじめ、エビフライとカニクリームコロッケにさらには肉団子2個、ソーセージ、出汁巻き卵でトドメにポテトサラダ! なんとも圧倒的な取り合わせ。白ごはんでも十分迎え撃ちできる布陣ですが、主食はチャーハンとすべてが主役級の、まさに「オトナのお子様ランチ」。体の小さな佐藤も、嬉しい悲鳴をあげながら格闘しておりました。

▲「本日のサービスランチB 豚生姜焼き&エビフライセット(ライス&お味噌汁付き)」。わずか800円という奇跡

わたくしは、「本日のサービスランチB 豚生姜焼&エビフライセット」をチョイス。すっかりダイエット中であることを忘れております(豚の生姜焼きに目がないのです)。生姜焼きやエビフライはもちろん激ウマなのですが、付け合せのナポリタンがしっかりボリュームで泣かせます。これまた大人のお子様ランチⅡといった取り合わせ! ダイエットは明日からだ~~〜!

▲看板メニューのトルコライスは700円

熊山が選んだのは2大看板メニュー(鎌倉調べ)のひとつ「トルコライス」! トルコライスといえばおなじみ長崎生まれのローカルメニューで、ピラフ・トンカツ・パスタがワンプレートに載せられているのが基本。香港さんの場合は、チキンライスにカレーソースとトンカツがトッピングされており、マスターのこだわりで日本人の味覚にあうよう優しく染みわたる味わいに組合せているとのこと。絶品です!

▲香港歴40年の鎌倉所長がたどり着いた回答がこれ!「香港Aランチ」は800円。さらにライスにカレーがけという裏オプションも…

常連の鎌倉グルメ隊長がチョイスしたのは日替わりとは異なる「香港Aランチ」。こちらもハンバーグ&エビフライのセットという名の大人のお子様ランチパートⅢです。「いろいろ迷うんだけど、やっぱりここに落ちつくんだよな~」とご満悦の鎌倉。目ざとい熊山がふとライスを見やると、なぜかカレーがかかっている? 鎌倉いわく「これはね、常連中の常連の裏オプション。別料金でやってくれるんだよー」とのことで、若干誇らしげです。

▲看板メニューの「ポークソテー」900円。鎌倉にならってカレーがけオプションを追加

香港のマスターに「一番の看板メニューは?」とたずねたところ、「トルコライスも人気もあるけど、やっぱり一番はポークソテーだよ」とのお言葉。影響を受けやすいスタッフは、それを聞いて「ポークソテー(別途サラダ小鉢付き)」(900円)をチョイス。更に「僕もライスにカレーを!」とちゃっかり鎌倉のムーブを真似ておりました。

▲「味とボリューム、そして思い思いの組み合わせで楽しめる幸せにブログスタッフもご満悦

食後、準備中の仕込みでお忙しいなか、マスターにお話を聞きました。

 

「当時のごちそうといえばクジラカツとコロッケ」というマスターが信州・長野から上京して料理の世界に飛び込んだのが15才の頃。銀座の名店で毎日朝5時から夜遅くまで仕事に明け暮れる生活だったそうです。

 

「当時から暗算が得意でね。小学校の時は学校一の成績だったよ」とのこと。一見料理と関係ないエピソードですが、実はここにマスターを語るにとても重要なポイントがありました。当時、尺貫法からメートル・グラム法に変わるさなか、素材の計算が瞬時にできる能力は厨房で重宝されたそう。おかげで小僧の雑用仕事が一切免除のうえ、親方の隣で技を見ることが許されたのだとか。

 

「当時の洋食は、やはり西洋の調理法をそのまま踏襲することが当たり前。でも僕はイタズラも得意でね」。ある日マスターは「日本人の自分が美味しいと思える西洋料理を作りたい」と修行の合間にオリジナルの工夫を始めたそう。お店秘伝のデミグラスソースに日本人が好む味付けを施したのですが、それが親方にも認められることに。「あの時から自分流のこだわりが続いているよね」。それがレストラン 香港が長年愛される理由なのかもしれません。

 

▲準備中に2つの寸胴で仕込みをしながら丁寧に答えてくれたマスター。味へのこだわりとお客様への強い想いが伝わります

料理の味から育まれた人脈が大切なご縁だったと振り返るマスター。銀座から上野にある有名ホテルのレストラン厨房へと活躍の場を変えた時にも思い出深いエピソードが。

 

当時のホテルは海外のお客様も多く、イギリス、イタリア、フランスと西洋食の本場から日本建築学の交流に来た学生達が毎年定期的にホテルに宿泊していたそうです。その学生たちとの味の真剣勝負で好評価をもらうたび「自分のオリジナリティが西洋人にも喜ばれるのはうれしかったね」とふり返るマスター。日々の業務にも手を抜かず真剣に取り組む努力が実を結び、19才で異例の副料理長に就任されます。

▲店内に輝くプロレスの名品たち。プロレス狂の大森はだんだんと仕事そっちのけ

その後、さまざまな方との出会いで評判が評判を呼び、活躍の場も次々と広がります。

 

某銀行本店にある重役食堂の料理長をされていたある日のこと、1人のスーパースターがマスターの料理を味わう機会が訪れました。その時に料理を大変気に入ってくれたことでマスターの未来も大きく変わります。

 

実はそのスーパースターこそ”日本プロレスの父”力道山、その人なのでした。

 

日本プロレス界の礎である力道山は、当時「総理大臣の名前は知らなくても、力道山の名前を知らない人はいない」と言われたほどの大スター。また実業家としても活躍しており、渋谷に「リキ・スポーツパレス」という地上9階建て、サウナやボウリング場などを併設した日本初のプロレス常設会場を建設したことでも知られていました。マスターは、そんな一大レジャービルの中にある「リキレストラン」の2代目料理長に、若干20歳という若さで大抜擢されるのでした。

▲煌めくエピソードの数々に目を細めて教えてくれるマスター

▲日本を代表するレスラー達との思い出の数々

その後、日本プロレス界は激動の時代を迎えます。

 

マスターも「お客様との近い距離」と「お客様を大切にしたい」という気持ちから28才で「レストラン 香港」を開店。もちろん「リキレストラン」で苦楽を共にした選手やスタッフとの縁は切れることなく、「お店」と「プロレス興業支援」の二足わらじがマスターのライフワークとなっていきます。そのご縁から、当時を知るレジェンド選手からヤングライオンまで、今でも多くの選手たちが同店を訪れるのだそうです。

 

そんな出会った方々すべてを大切にされてゆく名店「レストラン 香港」。メルセデス・ベンツ中野 豊島サービスセンターにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。

 

【店舗情報】
レストラン 香港
161-0031 東京都新宿区西落合1-29-3
営業時間 11:30〜15:00
定休日 土・日曜日、祝日
駐車場なし(向かいにコインパーキング有)

 

(岩崎光春)

●プロフィール
岩崎光春(いわさき・みつはる)
中野、豊島、江古田、東伏見とメルセデス・ベンツ販売店を渡り歩いて35年、宮園のサービス部門に在籍しているリターンライダー。仕事もライディングも「ブレーキは早めに、スピードは控えめに!」をモットーとしています(仕事のスピード感は…)

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