2024.10.10

中古車アナリストが分析「2024年度下半期、狙い目のメルセデスは?

車種、モデル

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新車のセールスが好調だと、中古車市場も活気づくもの。それは乗り換えが進み、中古車が市場に出まわるからです。次々と新型車が登場し、輸入車ブランドで新車販売台数トップを走るメルセデス・ベンツは、中古車市場も順風満帆。そんな好調なメルセデス・ベンツの中古車の中から2024年下半期で狙い目の車種を紹介します。

 

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新型車が次々デビューしたことで中古車市場も活気づく

 

ライターの萩原です。つい先日もBEVのEQB、そして4シーターオープンのCLEカブリオレを撮影しました。次々とフルモデルチェンジやマイナーチェンジを行うメルセデス・ベンツの勢いを体感しています。

 

事実、JAIA(日本自動車輸入組合)が発表した輸入車の登録台数データを見ると、乗用車部門でメルセデス・ベンツは、2024年8月は4363台(対前年比134%)と輸入車販売台数第1位。2024年1〜8月までの累計台数も3万4138台(対前年比104.9%)で堂々の第1位をマークしています。

 

メルセデス・ベンツの新車販売が好調な理由を考えてみると、フルモデルチェンジやマイナーチェンジ、イヤーチェンジを行い、次々と新型車を登場させていることが挙げられます。

▲旧型Eクラスセダンのフロントスタイル

フルモデルチェンジやマイナーチェンジだけを見ても、2024年1月のEクラスセダン/ステーションワゴンの発表を皮切りに、3月にCLEクーペを発売。4月は、メルセデスAMG GTクーペ発売とEQAの発売。6月のCLEカブリオレに加えてEQBの発売。そして7月がGクラス発売。8月はメルセデス・マイバッハEQS680SUV発売──と毎月のように新型車のニュースがあります。これほどのペースで新型車のニュースのある輸入車ブランドはメルセデスのほかにありません。

 

新型車が続々と登場すると、どのような効果があるのかというと、もちろん新車の販売台数が伸びます。そして新型車が登場し新車の販売台数が伸びると、買い換えで発生した中古車が市場に出まわり、中古車市場も活気づくというわけです。

 

新型コロナ感染症が流行して部品供給がとどこおり、新車の納期遅延が起きた頃を思い出してみてください。アレと同時に中古車の供給も止まってしまいました。つまり、新車と中古車の市場は常にリンクしており、新車販売が好調でないと、中古車の供給も滞ってしまうのです。

 

この点からすると、現在新車販売が好調なメルセデス・ベンツは、中古車も市場に潤沢に出まわり、狙い目となっているタイミングと言えます。ではいったい2024年下半期はメルセデス・ベンツのどの車種の中古車が買い時となっているのでしょうか。

 

相場が動くタイミングはフルモデルチェンジ後

 

実はわたくし萩原、某中古車情報誌で30年近く中古車相場担当として市場をチェックしていた経験があり、現在も「中古車アナリスト」としての肩書きをもっております。というわけで、僭越ながら、今回のテーマにお答えしていきたいと思います。

 

中古車の流通台数が増えて相場が動く絶好のタイミングというのは、ズバリ世代交代にあたる「フルモデルチェンジをした後」です。

 

中古車は新車のように定価はありません。需要と供給のバランスによって相場が決まります。

 

中古車の流通台数に対して、欲しいユーザーが多ければ値上がり傾向となりますし、欲しいユーザーより中古車の流通台数が多ければ値下がり傾向となります。これはネットオークションと同じ。欲しい人が多ければ、落札価格は上がります。これと同じように中古車相場も動くのです。

 

2020年式以降の後期型Eクラスセダンが狙い目

 

この点を踏まえて、2024年後半のメルセデス・ベンツの中古車で狙い目なのは2024年1月にフルモデルチェンジを行ったEクラスです。2016年に導入された旧型のEクラスは、セダン、ステーションワゴンに加えて、2ドアクーペ、オープンカーのカブリオレと4つのボディタイプを用意しています。

▲旧型Eクラスセダンのリアスタイル

ステーションワゴンやカブリオレは人気が高く、2ドアクーペは台数が少ないので、オススメはセダンです。Eクラスはメルセデス・ベンツのグローバル市場で中核を成すモデルなので、様々なパワートレインを搭載しているのが特徴です。

 

ざっとご紹介しますと──

 

E200/E250/E300は、それぞれ出力の異なる2L直4ターボエンジン+9速AT
E220dは、2L直4ディーゼルターボエンジン+9速AT
E400/E450は、3.5LV6ツインターボエンジン+9速AT
E350eは、2L直4ターボエンジンのプラグインハイブリッドシステム+9速AT
E350deは、2L直4ディーゼルターボエンジンのプラグインハイブリッド+9速AT
AMG E43は、3LV6ツインターボ+9速AT
AMG E63は、4L V8ツインターボ+9速AT
AMG E53は、3L直6ガソリンターボ+モーター&スーパーチャージャー+9速AT

 

──をそれぞれ搭載しています。これらを把握するだけでも大変ですね。

▲ハイパフォーマンスモデルのE53はマイルドハイブリッドシステムを採用

くわえて2019年からは、E200は1.5L直4ターボエンジンと48V電気システム+9速ATへ。また2020年のマイナーチェンジ以降、E450は3L直6ガソリンターボエンジンと48V電気システム+9速ATに変更されています。

▲旧型Eクラスセダン後期型のインテリア

2016年に登場した旧型Eクラスは、2020年にマイナーチェンジを実施。この際、内外装の変更に加えて、MBUXと当時日本初のARナビゲーションを採用。テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準装備するなどDX化が進みました。

▲当時日本初のARナビゲーションを搭載している

今回のEクラスのフルモデルチェンジで買い時となりそうなのが、2020年のマイナーチェンジ後のモデル。なかでも大排気量エンジンを搭載したモデルは、中古車市場では敬遠されがちなのでオススメです。また、ディーゼル車は人気が高いので、ガソリン車を狙いたいところです。

 

エントリーグレードのE200スポーツでも、運転支援機能やテレマティクスサービスは充実していますので、購入後の満足度も高いはずです。

▲ホイールハウスの出っ張りがなく使いやすいトランク

個人的には新型にラインアップされていない、ディーゼルハイブリッドのE350deに注目していますが、中古車の流通台数が少ないので争奪戦となっていると思います。中古車探しは一期一会の出会いなので、見つけたら行動が成功の秘訣です。

 

宮園輸入車販売であれば、高品質に加えて保証の付いた認定中古車が揃っています。旧型Eクラスの中古車に興味があるなら、一度相談に足を運んでみるのが成功の近道と言えるでしょう。

 

(萩原文博)

萩原文博(はぎはら・ふみひろ)
AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ制作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。

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