2022.06.12

メルセデスの中古車が安くなるのは○月?相場に詳しい自動車ジャーナリストに聞いてみた

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初めてのメルセデスはひとまず中古車で、あるいは新車を買うには予算がちょっと足りない、もしくはすでに絶版となった旧車を狙いたい──そんな方々に人気の中古車。しかし定価が決まった新車と違い、相場が変動する中古車は、いつ買えばいいのかわからない。そこで中古車相場に詳しい自動車ジャーナリストの萩原文博氏にズバリ買い時をうかがいました。

 

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生まれてこのかた新車を買ったことがない熊山です。

 

新車で買うには先立つものが足りない方はもちろん、運転免許を取ったばかりや長年ペーパードライバーで運転に自信のない方、あるいはすでに欲しかったモデルが絶版になってしまった、そんな方々が注目するのが中古車。ですが、最近では世界的な半導体不足や部品不足によって新車の納車が遅れているため、中古車人気が高まっているとの報道もあります。

 

実際のところ中古車相場、特にメルセデス・ベンツのそれってどうなんでしょうか? 事情通の自動車ジャーナリスト・萩原文博さんにうかがいました。

▲自動車ジャーナリストの萩原文博氏。実は『カーセンサー』時代のパイセン

「確かに半導体不足を始めとした新車の納期遅延の影響は出ています。特に高年式の中古車。とりわけ登録済低走行車という、販売店がさまざまな理由で新車登録しただけの車両がすごく高くなっていて、下手をすると新車価格より上ということもあります。これは市場全体も、ベンツも変わりません」

いくらお金を出しても買えない新車より、すぐに乗れる中古車の方が高いんですねえ……。ちなみに認定中古車を扱っているサーティファイドカーセンターでは、こうしたプレミア価格を上乗せした車両は取り扱っていないのでご安心(?)ください。

 

ちなみに、中古車市場で特に人気のベンツモデルは?

 

「鉄板はGクラス。Eクラスのオールテレインや、ニコるん(藤田ニコルさん)がメルセデス・ベンツ中野で買ったGLBも人気ですね」

▲お手頃サイズのSUVとして人気のGLB。メルセデス・ベンツ西東京サーティファイドカーセンターにて(以下同)

熊山の友人も数年乗ったGクラスのEdition ZEBRAが、新車と変わらない値段で売れたと言ってましたから、もはやこのへんのモデルは「走る資産」ですね。では、新車価格に対して明らかに安いお買い得な中古車は?

 

「メルセデス・ベンツの場合は大排気量車です。いくら装備や走りが良くても、中古でメルセデスを買うような人は税金が高い大排気量モデルを敬遠する傾向があるので、相場は安くなります。モデル別でいえばBクラスでしょうか。このクラスはライバル車が強すぎるのと、スタイリングの評判があまりよくないからだと思います。あと、Aクラスで十分と思う人が多いんじゃないかな」

 

なるほど。逆にいえば「Bクラスが好き!」っていう方はめっちゃお得ですね。萩原さん個人のオススメ中古車は?

▲なお、在庫不足は認定中古車でも同じ。撮影日当日は200万円以下の車両は皆無でした…

「メルセデスでもFF車両が増えてきて、GLBなんかは乗り心地が抜群に良くなりましたが、中古車相場も高いので、コスパでいうとやっぱりFRプラットフォームのCクラスや、メルセデス伝統の乗り心地が色濃いEクラスですね。だいたい5〜7年前の車両の値落ち幅が大きいのでお得です。特にEクラスなら旧型の最終モデル。最終年式のクルマってほとんどのトラブルが解決されているので安心して長く乗れるんですよ」

最終年式モデルを狙え!とキモに命じておきます。では最後に、メルセデス・ベンツの中古車を買うとき、お買い得なタイミングってあるんでしょうか?

 

「難しいんですが、そこまでこだわりや時期による縛りがなければ一般的に3月と9月の決算期と需要期を外すと、相場的にはこなれてきます。あと、イヤーモデルが切り替わる8月ですね。ただ、現在の状況が続くと例年のパターンが当てはまらなくなってきます。いずれにせよ中古車は一物一価なので、自分が希望するモデルや仕様の物件が出てきて、その状態と価格に納得がいけば『買い時』です」

 

それは確かにおっしゃる通り。こりゃ、毎日中古車情報をチェックするしかありませんね。

 

※写真は2022年4月末時点のものです。最新の在庫状況とは異なりますのでご了承ください

 

(熊山准)

 

<プロフィール>

萩原文博(はぎわら・ふみひろ)

1970年生まれ。大学在学中に中古車専門誌編集部のアルバイトをきっかけに自動車業界デビュー。2006年からフリーランスとなり、新車ガイド本の撮影・試乗のため、年間200台以上の試乗車に乗りまくる毎日を送っている。さらに日々中古車相場をチェックし、新旧を問わないクルマのバイヤーズガイドを得意としている。

 

熊山准(くまやま・じゅん)

中古車情報誌『カーセンサー』(リクルート)編集部を経て、ライターとして独立。クルマに限らずおもちゃ、家電、ガジェットなどモノ全般が大好物。現在はライフワークの夕焼けハントが嵩じて東京と沖縄で二拠点生活中。いま欲しいメルセデス車はAクラスセダン

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